「note」の有料記事を使ってコンテンツ販売に乗り出しす方たちの話題を目にする機会が増えてきました。個人で手軽に情報発信ができる時代において、マネタイズの方法が増えることはとても良いことですね。
しかしこと「note」の有料記事を販売して嬉しそうにブログで報告している方たちを見ていてなんとも言えない違和感を感じていまして、今回はそんな「note」の有料記事販売ブームについて書いていきたいと思います。
「note」の有料記事と情報商材の違い
僕が「note」で有料記事が売れました!これだけ稼ぎました!!という方たちを見ていて感じる違和感の一つは、ネットビジネスではおなじみの情報商材の存在にあります。世間的にはまだまだ怪しい情報商材、実際キワモノも売られているので完全に否定できる訳ではないものの、年々情報商材の質は上がり続けています。
そして「note」で小銭を稼いで喜んでいる方たちって、かつて情報商材を否定し、これらを販売して稼ぐ情報商材販売者やアフィリエイターを批判していた記憶があるんですよ。
それを差し置いての「note」有料記事販売ブーム。情報をコンテンツ化して販売するという点では情報商材と何が違うの?って思うわけですよ。情報商材を批判し、会員制ビジネスを批判し、セミナーを危険だの詐欺だのと言っていたのに、今では有料記事、オンラインサロン、セミナーと全く同じことをやっているわけです。
この流れだけを見ていると、情報商材で儲けている人に対する妬みから批判していたけど自分たちにも稼げると分かったから途端に手のひらを返したとしか思えません。実にゲンキンですね。
「note」と情報商材の決定的な違い
情報をコンテンツ化して販売するという点で「note」と情報商材は同じようなものと先ほど書きましたが、その一方でコンテンツの内容については全く異なるものです。
世間では誤解されているようですが、情報商材は多くの人の悩みを解決し得るコンテンツが含まれています。もちろん販売ページで誇大表現ばかりが並んだ騙し商材があることも否定はしませんが。
お金の悩み、健康の悩み、人間関係の悩み・・・いつの時代にも存在する普遍的な悩みからニッチなものまでありまして、悩みを解決し、人生を大きく変えるパワーを持っているのが情報商材です。
現在アフィリエイトやコンテンツ販売等で生活している方たちもコンサルを含め情報商材のようなディープな商材がなければ今の生活は無かったなんて方がほとんどじゃないでしょうか。僕もその内の一人ですが、我流で稼げるようになれたとはとても思えないですし、そもそもこの業界に参入することもなかったと思います。そのきっかけを作ってくれたのも情報商材であったり、これらの情報を発信する方たちがいてくれたからこそ。
一方で「note」の有料記事は・・・残念なコンテンツとしか言えません(僕がたまたま外れを引いたのかもしれませんが)。ブログの延長線上にあるコンテンツを制作しているような印象を受けます。ブログの記事はこれぐらい力を入れたから、有料記事はこのぐらい頑張ってみるか、みたいな。結果的に有料記事が普段の記事レベル、ブログ記事の質は低下するなんて現象が多発しそう。
低価格で購入できて、当たり障りのないコンテンツを閲覧して、良かった悪かった為になったならなかった、で終わり。「note」の有料記事が誰かの人生を大きく変えるところは想像できません。
情報商材は秘匿性の高い情報そのものに期待するのに対して「note」は熱心な信者さんが買うから質の低いコンテンツでも問題にならないとか・・・?あとは価格帯が違うので詐欺られた時のダメージが大きすぎる情報商材や高額塾系との違い??この辺りはまだよく分かってません。
「note」自体に集客力が無いという致命的なプラットフォーム
さて、冒頭でマネタイズの方法が増えることはとても良いことと書いたように「note」のような有料記事販売ができるプラットフォームが増えることは喜ばしいのですが、現時点では僕のような無名な一般人がコンテンツ販売を行う場合に「note」が有効な場となるかというと全くもって有効ではないでしょう。
巷のブロガーさんたちの動向を見ていると、アフィリエイト業界で数年前にみんなが普通にやっていたことを遅れて追いかけているようなので、マネタイズスキルに乏しい彼らにとってはありがたいのでしょうか。
「note」自体に集客力が無い以上、その「note」の有料記事へどうやって集客するかが課題になってくる訳で、その集客力が自分にあるなら独自販売すれば良いということになります。PaypalやSPIKEなどの決済サービスを使えば簡単に販売できますからね。この辺りは「テキストを手軽に販売できる」というメリットがあるだけに惜しいところ。
手軽に販売できるという点では集客力が強いAmazonでKindle本を出版する方が売りやすいですね。(「note」の有料記事程度のコンテンツをあの価格設定で販売したら低評価レビューが殺到しそうですが。)
参考:アフィリエイト以外で稼げるネットビジネスの一つ、Kindle電子書籍出版
まとめ
コンテンツのレベルに違いはあっても「note」と情報商材は同じコンテンツ販売。ネットビジネスの世界で既に成果が出ている方たちがあえてほとんどメリットのない「note」でのコンテンツ販売に移行する意義は見当たらないのが現状。
そしてそろそろ世間一般で情報商材の怪しい部分だけがピックアップされる風潮が無くなって欲しいな、と思う次第です。
追記
当エントリーを公開した当時から数年経った今、noteはプラットフォームとして大きく進化してきました。
有料コンテンツの中には素晴らしいものもあり、note自体の集客力や認知度が高まったことでコンテンツホルダーが有効活用できる環境になっていますね。
情報を購入する文化の大衆化を進めたという点で、オンラインビジネスに関わる人にとっても良い変化をもたらしてくれました。