LINE公式アカウント運用の成功事例が続々と出ています。
日本においてコミュニケーションのメインプラットフォームとなったLINE。
LINE公式アカウント運用を使ったCRMは従来のあらゆる方法よりも効果が出やすく、業種業界を問わず成功事例が出ている、企業のマーケティング活動に欠かせない施策となっています。
そこで今回はLINE公式アカウント運用を活用した企業の成功事例を、活用法別に分類してご紹介します。
活用法別に見る成功事例のケーススタディ
LINE@を導入した企業の成功事例を活用法別に見て、なぜ成果が出たのかを考察していきたいと思います。
リピート促進型LINE公式アカウント運用活用法の成功事例
クリック率がメルマガの12倍になったスイーツ系通販
宇治茶と抹茶スイーツのお店「伊藤久右衛門」は、従来のメルマガのクリック率2.5%だったところが、LINE公式アカウント運用の導入によって30%へと大幅な改善に成功しました。クリック率は実に12倍。
クリック率が12倍になるということは、それだけ商品ページへユーザーが遷移してくれることになります。
つまり、多くの情報をプッシュ通知しなくても、遷移先のページで商品の魅力をしっかりと伝えることが出来る訳ですね。
結果的に同社ではLINE公式アカウント運用ユーザーが高い顧客単価になっているようです。
集客が難しい立地でもリピーターを生み出している農園カフェ
「農園カフェ 長者」は富山の都市部から離れた地方という立地でも、LINE公式アカウント運用を活用してリピーターを上手く確保しています。
天候などの条件によって毎年収穫時期が変わる食材を使ったメニューの提供開始日をLINE公式アカウント運用限定で伝えることで、リピーターの来店促進に活用しています。
この成功事例はリピーターが来年も食べに来たい!と思うようなメニューがある農園カフェの商品力も成功のポイントではありますが、顧客がLINE公式アカウント運用から送られてくる情報を待ちわびているところは良好な関係を築けていると言えますね。
ビジネスの収益を支えるリピーターの確保は全ての企業にとって重要な施策です。
LINE公式アカウント運用では配信メッセージの精読率やリンク先への誘導率が高い為、顧客のリピート促進に大きな効果あり、これが成功要因となっています。
クーポン販促型LINE公式アカウント運用活用法の成功事例
クーポン配信で売上が即2倍にアップしたネイル店
全国に20店舗のネイル専門店を展開する「TAT」がクーポンを配信した際の成功事例では、2,000人弱の友だちがいるアカウントに配信したクーポンを600人が開封、その内の200人がクーポンを利用しました。
LINE公式アカウント運用でクーポンを配信しただけで、200人の購買行動を促進し、購入率が10%というのは他のメディアでは考えられない数字ですね。
クーポン使用率80%のボウリング場
1ゲーム無料や卓球・ビリヤードの利用時間延長クーポンなど様々なクーポンを試した中で、ボウリングシューズ無料クーポンは利用率が80%を記録。
異常な数字に感じてしまうかもしれませんが、LINE@だからこそ出せる成果でしょう。
2016年3月からLINEに追加されたCoupon Book機能。
企業アカウントを友だち追加すると割引やプレゼントのクーポンがもらえ、このクーポンを管理する為のツールがCoupon Book機能になります。
フリー戦略が提唱されたのはもう何年も前になりますが、今でも効果があるからこそLINE公式アカウント運用でのクーポン販促による成功事例が出ている訳ですね。
LINE公式アカウント運用で友だち登録してもらうには、ユーザーにとってのメリットを分かりやすく伝える必要があります。
その点、クーポンはそれが分かりやすいので友だち登録をしてもらいやすく、これが成功要因となっています。
もちろん見込み客だけでなく、既存顧客への販促としてのクーポン活用でも成功事例が出ています。
ショップカード導入型LINE公式アカウント運用活用法の成功事例
ショップカードで新規客とリピーター客を増やした温泉施設
「蔵前温泉 さらさのゆ」は大阪にある地元民に愛用されている温泉施設です。
元々ポイントカードを導入していて、受付時にポイント付与対応をしていた同店は、LINEショップカードへ切り替えたことで顧客が自身でQRコードを読み取る方式へ変更しました。
これによって接客コストが下がっただけでなく、ポイントカードの発行費用も削減できています。
LINEショップカードを導入したことで、LINE公式アカウント運用の友だちが増えるペースが約2倍へ大幅に増加となったこと、そして若年層から高年層まで幅広い世代の集客に成功しています。
1to1マーケティング型LINE公式アカウント運用活用法の成功事例
LINE公式アカウント運用は企業と顧客の距離感が近いことも大きな特徴です。
身近に感じたり、気軽にコミュニケーションが取れる為、CRM強化に効果を発揮しているのでしょう。
1:1トークのみで成果を上げるヘアサロン
東京にある「トリートメント&ヘッドスパ」は、LINE@のメッセージ配信を一切行わない珍しい活用法で成果を上げています。
メールでの問い合わせ対応時は、返信したメールが届かない懸念があり、顧客がメールを読んでいるかどうか判断が出来ません。
LINE公式アカウント運用なら不達はありませんし、既読表示で状況の確認が出来るのでこの点は店舗としても安心ですね。
ヘアサロンは短期間で何度も来店してもらうことは難しいので、顧客との関係作りが簡単ではありません。
でもLINE公式アカウント運用の1:1トークを活用することで顧客との関係性を構築できるので、リピーター化しやすいわけです。
また、ヘアサロンは前述のLINEショップカードが効果的な業種で、同店でも友だち集めに大きく貢献しているようです。
1:1トークで成約率を3~5倍にアップさせたホテル
会員制の宿泊予約サービス「relux」はコンシェルジュサービス強化施策としてLINE公式アカウント運用の1:1トークを活用しています。
LINE公式アカウント運用の1:1トークを導入しただけで、LINE@経由での問い合わせが月間100件以上、メール対応時と比べると成約率は3〜5倍にアップしました。
ホテル予約の場合は対応スピードが重要となる為、LINE公式アカウント運用とリアルタイム性も相性が良いのでしょう。
僕は財布が膨らむのが嫌でポイントカードは基本的に持ちません。
でも頻繁に利用するお店がLINE公式アカウント運用のショップカードを導入していたら、一切デメリットが無いので是非使いたいですね。
リピーターへの販促に効果的なショップカードによるLINE公式アカウント運用成功事例はまだまだ出てくるでしょう。
ライブ感演出型LINE公式アカウント運用活用法の成功事例
アンケート機能による人気投票を実施した朝食フェス
横浜で開催された朝食フェスでは、行列に並ばず買物ができるラインパスを友だちに追加したユーザーへ配布しました。
ラインパス配信時は4000人中3500人が開封するという高いアクティブ率となっています。
またアンケート機能を活用した参加店舗の人気投票を毎日実施し、当日夜に結果発表することで翌日のイベント参加時に参考となるリアルタイム性の高い施策を行い、ライブ感の演出に成功しています。
4万5000人の友だちを集めた肉フェス
友だちを集める施策として、イベントで実際に使えるクーポンキャンペーンを実施。友だちの増加数と連動したキャンペーンを展開しました。
規定の友だち数を達成するごとにプレゼント抽選のチャンスがもらえるため、ユーザーからの高い注目を集めました。
また、メッセージ配信では翌日のイベント情報や前日の各店舗の混雑状況などの役立つ情報を配信し、イベント運営の大きな役割をLINE@が担い、4万5000人の友だちを集めることに成功しています。
LINEは常に持ち歩くスマホの中に入っているので、いつでもどこでも、LINE公式アカウントからメッセージを配信するとすぐに読んでもらいやすい特性を持っています。
だから、ライブイベントとの相性が良く、これが成功要因となっています。
イベント主催者の公式サイトが更新されるのを待つのではなく、LINEへメッセージが届いたらチェックする。
これだけでリアルタイムなイベント情報が得られるのです。
メディア連動型LINE公式アカウント活用法の成功事例
WEBメディアを組合せて販促に繋げるアパレル
アパレルブランド「RNA」はECサイトの他にメルマガやTwitter、Facebook、LINE@といった複数のメディアを展開しています。
LINE公式アカウント運用へ注力し始めてからはメルマガに告知をしているほか、ECサイトやオフィシャルサイトにバナーを掲載して友だちを増やし、LINEの媒体力を強化。
そしてLINE公式アカウントからECサイトへ導線を引いて販促へと繋げています。
LINEの反応率の高さや即時レスポンスによろり、ECサイトの会員数も増加しています。
LINE公式アカウントからブログへの導線を引く恋愛系ブロガー
恋愛ブロガー「東京姉妹」は1:1トークや自動応答の細かい設定によって、ファン化を促進しています。
LINE特有の身近なコミュニケーション空間と完全オープンなブログを上手く連動しながら関係構築にLINE@を上手く活用しています。
LINEはメッセージの精読率が高いので、他のメディアへのリンクURLを送るだけで多くのユーザーがリンク先のURLへ訪問してくれます。
だからLINEの配信メッセージで多くの情報を盛り込んだセールスは不要で、手短なメッセージにURLを添えておけばOK。
詳細はリンク先のメディアでしっかりと伝えていく方法が有効です。
オンラインビジネスにおいても、たった一人で大きな収益が上がる仕組みを自動化できるステップメール戦略をLINE@と組み合わせる場合、LINEは自社メディアでセールスする際の送客として活用できます。
参考:「LINE公式アカウントの効果的な使い方と強烈なステップメールツール活用術」
LINE公式アカウントの成功事例が続出している要因
従来大きな効果を発揮していたメルマガの有効性に陰りが見えはじめ、LINEが圧倒的な成功事例を生み出しているのはなぜでしょうか?
日常生活に溶け込んだLINE
一つはLINE活用がかつて成功事例を多く排出したメルマガモデルの強みを踏襲し、そこに現代人が最も身近なコミュニケーションツールとして利用しているLINEを組み込んでいるからだと考えられます。
LINEアプリをインストールしているスマホは、多くの方が常に持ち歩いていますので、そこにプッシュ通知による即時性が加わることでダイレクトなコミュニケーションを取ることができます。
そして日常的に友人知人とのやり取りに使うツールなので、ごく自然に企業アカウントからのメッセージも受け入れられるのです。
その結果、高い開封率、高い精読率、高いクリック率が実現して成功事例が続出しているのです。
若年層への訴求に弱いマス広告をカバーするLINE
マスメディアの影響力が一昔前より弱くなったとは言え、今でもテレビやラジオ、新聞、雑誌の影響力は決して小さなものではありません。
しかしメディアによってはユーザー層が高年層に偏っているものも多く、マスメディアに大きな広告費を投下しても若年層にリーチできない傾向が強くなっています。
その点、LINEは若い世代でも年配の世代でも、幅広く普段使いで利用されているので広告効果が高いわけです。
企業のリテラシー向上も成功要因の一つ
企業が発行するメルマガは酷いものばかり。
発行しない方がマシなものも少なくありません。
自社商品の広告ばかりの内容で読者にメリットが少ないものでは反応が薄くて当然でしょう。
しかし企業のマーケティング担当者には読者の反応が伝わらないので、一向に改善されないのです。
一方でLINE公式アカウントの場合、配信した内容が迷惑だと感じられたらブロックされるし、開封率やクリック率も把握できるので、ユーザーの反応がはっきりと分かります。
即時性の高さから配信時間一つとっても気を配らなければいけませんし、LINEは担当者のマーケティングスキルが求められるのです。
企業担当者がユーザーへ最大限配慮することで、LINE@へ友だち登録することへの抵抗が少ないことも成功要因でしょう。
メルマガ登録したら大量の迷惑メールが届くかも・・・と考えてしまうのとは対称的ですね。
LINE公式アカウントの活用で成功事例が増えている理由まとめ
以上、LINEを活用した企業の成功事例と成功要因についてお伝えしました。
成功しやすいマーケティング手法は変化していても、企業が集客し、顧客との関係を構築し、販促活動を行うこと、そしてその後のリピーター化を目指す活動自体は不変です。
かつてのメルマガ戦略に効果がなくなった訳ではなく、見込み客のライフスタイルの変化によってメルマガよりもLINEがより効果的になっているということですね。
今後もLINEの躍進が続く限り、LINE公式アカウント運用で大きな成果を上げる企業は増えていくことでしょう。
一方で、どんなメディアも規制や人気低迷などで効果が落ちる日が来ることは歴史が教える通りです。
その点で自分自身がコントロールできるメルマガこそが最も大事なメディアという事実は今も変わりはありませんね。