当初は企業アカウントしか作れなかったLINE@が個人向けにも提供を開始、しかも無料で使えるので、個人でビジネスを展開している方にとっても朗報です。
【LINE】公開型アカウント「LINE@」をグローバルでオープン化 法人・個人問わず、月額無料でLINEを対外的なコミュニケーションやビジネスに利用可能
LINE@はLINEとは別に専用のアプリが用意されています。LINE@の活用法はアイデア次第でかなり広がりそうですね。
LINE@では何が出来るのか?
当該アプリを通じてフォロワーへの一括送信、1:1トーク、ホーム/タイムラインへの情報発信などが可能です(LINEユーザーは従来どおり、LINEアプリ上にて「LINE@」アカウントの友だち追加や当該アカウントのメッセージ受信を行うことができます)。
LINEとの違いで最も分かりやすい点はフォロワーへの一括送信機能です。
LINEのグループ機能のようにメンバー全員でのチャット形式ではなく、1対多の構図で、且つ多くの人が使い慣れているLINE上でコミュニケーションが取れるということになります。
メルマガの一斉配信のような形で、LINEという極めて距離感が近い場でメッセージを送れる状況はコミュニティ運営を行う上でとても魅力的ですね。
さらに、複数のアカウントを所有することも可能なため、活動ごとにアカウントを作成できます。
LINE@では無料で4つのアカウントを作成することが出来ます。
個人名のアカウントや会社名のアカウント、企画に特化させたアカウントなどを使い分けられるのでビジネスへ活用しやすいですね。
ネットビジネス経験がある方なら「複数のアカウント」という言葉にピクッと反応してしまったのではないでしょうか。
なお、今回提供するバージョンの「LINE@」アプリでは、LINEアプリと異なり、以下の機能は利用できません。
・グループトーク
・無料通話/ビデオ通話
・「連絡先」の送付 等
LINE@では基本的にLINEと同じような機能が付いていますが、一部の機能が制限されているようです。
これはLINEがクローズドな空間であるのに対して、LINE@が比較的オープンな性質があることで不要な機能や問題がある機能を制限しているように思えます。
LINE@はLINEよりもユルい繋がりですし、過去に問題になった事例を踏まえて機能を制限しているようですね。
世間一般では出会い系のような利用が一時期問題になりましたが、LINE@では連絡先の送付が出来ないし、登録の際に携帯キャリアへの年齢認証も行うようになっています。
あと、ネットビジネス業界で一部の人達が「LINEアフィリエイト」と称してアプリをダウンロードした人にプレゼントを送るといった方法でアプリのアフィリエイトをしていた時期がありましたが、LINE@では「アプリのダウンロード訴求とApp Store, Google Playへの直接リンクの配信」が禁止事項としてガイドラインで定められていますね。
そうは言ってもグレーゾーンに攻め込む方も少なくないでしょうから、アカウント削除の事例が出るのも時間の問題でしょう。
LINE@はビジネスユース、LINEはプライベートユースに
ネットビジネス業界ではこれまでにもLINEを使ったコミュニティ運営を通してビジネスに活用する動きがありました。
これは新しいSNSが台頭してくるとすぐにビジネスへ利用するというここ数年の定番の流れで、大都市に商業施設が集まるように、多くの人が集まる場所から見込み客を集めるというごくごく自然な流れでしょう。
プライベートで使うLINEアカウントをビジネスに利用することに抵抗がある方やビジネス用に2台目のスマホを用意していた方も、LINE@の個人向け提供開始によって一気に手軽な利用が出来ますね。
これからはスマホ1台でLINEのプライベートアカウント1つとLINE@のビジネスアカウント4つが無料で使えるのでこれで十分でしょう。
ちなみに、従来のLINE@利用対象となっていたような業種の企業ユーザーは申請して承認されると「認証アカウント」へグレードアップ(?)され、LINE@のアカウントが100個まで使えるようになります。
他店舗展開している企業なら店舗毎にアカウントを分けるといった使い方が出来ます。
LINE@への登録者には「友だち追加時あいさつ」を自動送信
LINE@はメルマガのステップメールとは違って、メッセージを一括送信した後から登録した人にはメッセージを伝えることが出来ません。
しかしコミュニティを運営するにあたっては運営ルールが必須になりますし、登録者に最初に伝えておくべきことが出てきます。
そんな時に活用できるのが「友だち追加時あいさつ」機能です。
これは事前に設定したメッセージをLINE@へ登録した方へ自動的に送信できる機能で、最大5通まで設定できるようになっています。
ここで挨拶から運営ルール、連絡事項を設定しておくとその後がスムーズになるので便利な機能ですね。
ホームに投稿しておけば後からでも見れるのでは?と思われるかもしれませんが、あまり自発的にホーム投稿を見る方は少ないので、結局ホーム投稿を見てもらうようにアナウンスする必要が出てくるので、どちらにしても最初のメッセージを有効活用するべきでしょう。
関係構築に有効なLINE@
まだ始まったばかりの個人用LINE@ですが、活用方法によってはビジネスにおける高い有用性が見込めるサービスだと感じています。
前述の通り、過去にもLINEアフィリエイトなるビジネスなのかよく分からないレベルの稼ぎ方が広まりましたが、LINE@は現時点であらゆるメディアの中でも一番近い距離感を感じてもらえる場である以上、関係構築に活用するのが良いと予想しています。
LINE@で人を集めてアプリをダウンロードして下さい!とかは流石にサブすぎるので(そもそもLINE@内でのアフィリエイトは禁止)、LINE@での交流を通じてファン化させる仕掛けを用意するなど、商品やサービス提供の一歩手前までの工程を加速させる為に活用するイメージを持っていますが、今後いろいろと試してみてどのように活用方法が広がるか、まだまだ未知数なだけに楽しみです。
LINE@×ステップメールは最強のリストマーケティングスキーム
さて、LINE@が個人に開放された当初は多くの情報発信者が大きな可能性を感じて活用方法を検討してきました。
LINE@を集客に組み込む活用法や、見込み客との関係構築に活用するなど、LINE@は無料ツールでありながら時代性とマッチしたビジネス構築に使える効果的なツールと言えます。
一方で、これまでLINE@に対して懐疑的だった方もいらっしゃるかと思います。
特にステップメールでビジネスの自動化をしているリストマーケターにとって、LINE@のリアルタイム配信はとても手間がかかると感じてしまうもの。
そこで僕もLINE@が登場した当初から、「メールを自動配信できるステップメール機能をLINE@でも使えないか?」と当然のように考えていました。
LINE@でステップメール配信できる仕組みはあったけど…
LINE@でステップメールを配信したいと思いながら調査していた僕は、当時恐らく業界初のLINE@とステップメールを組み合わせられるシステムの提供を始めた企業のニュースリリースを見つけたのですが、月額利用料があまりにも高くてがっかり。
そのシステムは主に物販系通販企業をターゲットにしたもので、個人が手軽に利用できるものではなかったのです。
これでは固定費が膨らみすぎるし、これから稼ごうとしている方達に薦められるものではありませんでした。
なぜLINE@でステップメール配信できると凄いのか?
そもそも、どうしてリストマーケティングをビジネスに組み込んでいる方達にとって「LINE@×ステップメール」の仕組みが実現すると良いのかと言うと、それはメールマーケティングにおいて苦労している多くの要素をLINE@が打ち消してくれるからです。
まず第一に、メールは配信しても相手の受信ボックスへ届くかどうか分かりません。
メール配信システムや配信内容など様々な要因によって、相手に届かなかったり、せっかく届いても迷惑メール扱いになってしまうリスクが決して低くありません。
更にLINEがコミュニケーションツールの代表になった現代では、メールをあまりチェックしない人も増えています。
つまり、メールを送ったつもりでも届かない、届いても迷惑メールとして処理される、無事に受信ボックスへ届いてもチェックしない人が増えているという三重の障壁によって、送信したメールを相手が読まない可能性がとても高いわけです。
一方で、LINEに通知が来たらすぐにチェックする人は多いのではないでしょうか。100%に近い割合で、配信内容を読んでもらえることも考えられます。
仮にメール配信時の精読率が30%、LINE@配信時は90%だった場合、LINE@に登録した見込み客はメルマガ読者の3倍の収益をもたらしてくれることになります。
更にメルマガの場合は媒体によっても大きな差がありますが、クリック率が決して高くありません。
メルマガ発行者が増えていて、一人あたりの情報を受け取る量が多いので、流し読みされて終わり、ということもよくあるのです。
LINEの方が隙間時間にでもしっかりとチェックしてもらえ、結果的にクリック率(タップ率)が高くなり、それだけビジネスへの効果が出やすいというわけです。
誰もが持っているスマホで、最も利用されているコミュニケーションツールであるLINEで、ダイレクトにコミュニケーションが取れるLINE@でステップメールを配信することが出来れば、ビジネスの収益が伸びることは間違いありません。
待望のLINE@×ステップメールツールが登場!
ここにきてようやく誰でも利用できる「LINE@×ステップメール」の仕組みが構築できるツールの提供が始まり、ツール開発・提供を行う企業が増えてきました。
現状では、基本的な機能自体は各社ツールに大きな違いが無いので、ここでは業界でいち早く大掛かりな販促キャンペーンを展開したManeql社のツールを例に要点をお伝えしていきます。
LINE@ステップメールシナリオ別配信登録画面
これまでにメルマガでステップメールを配信してきた方にはお馴染みの、シナリオ別配信内容が確認できる画面のイメージがこちら。
リストマーケティング実践者ならすぐに使いこなせるインターフェイスですね。
LINE@ステップメールの配信内容
LINE@の特徴でもあるスタンプの配信や画像、動画の配信が可能です。
LINE@ステップメール分岐機能
リストマーケティングを展開する際に重宝するシナリオ分岐機能。
メルマガ配信スタンドでも実装しているところは少ないのですが、僕はステップメール配信システムに必須の機能だと考えています。
読者の方と少しでもOnetoOne対応に近づける為にも、読者の方が求めている情報が何なのかを把握することはとても重要で、誰が、何をクリックしたかを把握して、ニーズに応じて配信していくことは顧客満足度向上にも繋がり、結果的に収益性も向上します。
今回のLINE@ステップメール配信システムには、このシナリオ分岐機能がしっかりと実装されていました。
以下の画像の場合、「はい」を選んだ方だけに特定のシナリオを配信することが出来るので、興味がある方だけにLINEステップを配信し、興味がない方には送らない設計・自動運用化が可能となります。
以下の画像は、アフィリエイトとYouTube2種類のステップメールを事前に用意しておいて、興味があると回答した方のステップメールを自動配信するケースです。
このままの設計では、アフィリエイトもYouTubeの知りたい方や、どちらも興味がない方のフォローが漏れてしまうので改善の余地がありますが、大事なポイントは読者ニーズに応じて個別に配信設定が自動的に最適化されるところです。
LINE@ステップメール配信時のURL自動短縮機能
これは何気に便利な機能です。URL短縮ツールを使えば済む話なのですが、ステップメール配信の際に毎回URLを短縮させる作業は意外とめんどうなもの。
このLINEステップでは自動的に短縮URLを生成し、クリック数を自動計測してくれます。
LINE@ステップメール配信による実験の成果が凄い・・・
既にリストマーケティングをビジネスへ導入されている方ならご存知の通り、ビジネスの収益は全ての構成要素の掛け算から成り立っています。
シンプルな「集客力×販売力」を因数分解した時に、DRMの仕組みにおいては「開封率」「クリック率」「成約率」もそれぞれが収益に大きく影響しますね。
つまり、開封率が2倍になるだけでも収益が2倍になるし、クリック率が3倍になると収益も3倍になります。開封率2倍×クリック率3倍なら収益は6倍になりますね。
LINE@ステップメール配信システムを導入したところ、これらの数値が異常なレベルで改善されていまして、開封率が20倍、クリック率が12倍、成約率が5倍になったというデータが公表されています。
しかもこれ、メルマガ配信からLINE@配信へ切り替えただけで表れた効果ですから、いかにLINE@ステップメール配信システムが収益拡大へ寄与するかが分かりますね。
LINE@ステップメール配信システムまとめ
今回のLINE@ステップメール配信システムを機能面から見た限り、Maneql社ではとてもリストマーケティングに精通した方が開発されていることは明らかです。
LINE@をビジネスに活用したいけど、都度配信だけで手間がかかるから・・・と躊躇していた方にとっては十分なレベルのツールに仕上がっていると言えるでしょう。
しかし、僕はManeql社のツール導入を見送ることにしました。
このツールは月額9,800円なのですが、前述したように、同様のツールは他の企業からもリリースされていて、中には無料のものまで登場しています。
そんな中で、競合優位性もないツールにわざわざ毎月9,800円を支払う理由はないのです。
一方で、LINE@という顧客資産を管理するツールに、どこの誰かもよく分からない方の無料ツールで運営するのも、リスク管理の観点から懸命ではありません。
そこで、あくまでも現時点での見解になりますが、「エキスパ」を利用するのが選択肢の一つとして良さそうです。
メール配信サービスとして業界大手のエキスパでは、メール配信機能にLINE@ステップ配信機能を連携させていて、追加料金無しで利用できます。
DRMの仕組み構築においてメール配信サービスは必須ですから、メールもLINE@も両方まとめてエキスパで管理するのは合理的な方法ですね。
但し、それ以前の問題として、LINE@を外部システムと連携してメッセージを送受信する為にはLINE@のプロ(API)プランを契約する必要があり、これが月額32,400円かかるという時点で全く手が出ないという方も少なくないと思われます。
そんなあなたは、こちらの方法を活用して、ツール代を一切払わずに短期プロモーション用ステップ配信を仕掛けると手軽にLINE@の波に乗ることが出来ますよ。
LINE@は間違いなく今の、そしてこれからの時代にマッチしたサービスで、ビジネスに利用しないのはもったいないので、ビジネスをおこなっている方は上手く活用していきましょう。
そこにステップメールを組み込んだリストマーケティングスキームは、最高レベルで収益効率を追求できるものになるはずです。
PS. 注意点も少々
「LINE@×ステップメール」のマーケティングスキームはこれから大流行する可能性を秘めていますが、注意点もありますので少しばかりお伝えしておきます。
とは言え、メルマガは今後も大事だから。
これからはLINE@×ステップ配信の時代だ!という流れに業界全体が動いたとしても、LINE及びLINE@はあくまでも人気のSNSであるという点をお忘れなく。
過去にSNSで痛い目に遭った方はもう大丈夫ですよね?
LINEがいつ、どのように方針転換するかは誰にも分かりませんので、どれだけこのLINE@ツールが効果的であっても、メルマガ読者との繋がりが価値を失うことにはなりません。
LINE@はアフィリエイト禁止
これ、大丈夫だと思いますが、知らないと即死します。
最悪の場合、アフィリエイトリンクを配信したらアカウントを削除されて終了しますのでご留意下さい。
アフィリエイトに活用する方は、ブログなどの外部へ一旦誘導してからクロージングする必要があるということです。
リアルビジネスでのニーズも高い
LINE@を導入することで成果を上げている企業は大手企業から個人事業主まで、規模を問わず様々な業種業界から事例が続々と増えていますね。
でも、実際にLINE@の企業アカウントに登録してみると、意外とたいした使い方が出来ていない企業ばかりだと思いませんか?
それでも成果が出るのが今のLINE@なのでしょう。
ということは、LINE@を活用した企業戦略を学び、LINE@ステップメールシステムを使いこなすことが出来るだけで、普通に企業コンサルも出来てしまうということになります。
実際に僕も早速WEB広告を専門に担当して億単位の広告を運用してきた知人にこのLINE@ステップメールシステムを教えてあげたところ、もの凄く喜んでくれました。
LINE@を提案するだけでもコンサルが成立するのですが、LINE@を導入している企業にLINE@ステップメールシステムの活用法を提案するのもアリだと思います。
以上、これからのビジネス環境を劇的に変える可能性を秘めたLINE@ステップメールシステムについてお伝えしました。
LINEはAPIを公開しているので他者でも同様のツールは開発可能です。
競合他社も既に同様のツール開発を進めているようで、LINE@を利用したステップ配信ツール開発各社は激しいインフラ戦争を繰り広げていくことになりそうです。
先行者利益を目指すのも自由ですが、僕は当面、LINE@活用企業のリサーチを継続しつつ、配信ツールに関してはもう少し業界動向を見守ろう思います。